ゼロマルの徒然blog

ノーマル会社員が日々のことや好きなことを徒然なるままにつづる雑記ブログ。

【ネタバレあり】『天気の子』の偏見感想

f:id:zeromaru-hopelog:20190827161214j:plain遅ればせながら(2019/8/27現在)、新海誠監督作品『天気の子』、鑑賞してきました!

率直に見て感じたこと、印象に残ったシーンなどをツラツラを書いていきたいと思います!

 

※以下、ネタバレありとなりますので、ご注意ください。

 ズバリここ!『天気の子』ゼロマル的印象に残った点

  1.  『君の名は。』とのリンクシーン
  2. 主人公:森嶋帆高の"銃使用"
  3. ネギをきざむヒロイン:天野陽菜
  4. RADWIMPSの音楽との親和性
  5. エピローグ~地上に戻ってきてから

 順番に見ていこうと思います。

 

1.『君の名は。』とのリンクシーン

新海誠監督作品にはよくあるのですが、今回も前作「君の名は。」にも登場した人物が出演していました!

 

立花 瀧(たきくん)

宮水 三葉(みつは)

宮水 四葉(よつは)

勅使河原 克彦(てっしー)

名取 早耶香(さやちん)

 

瀧くんと三葉は物語にがっつり絡んできていたので、わかりやすいのですが、

後の3人は正直わかりづらいです・・・。

てっしーとさやちんは結婚した様子でしたが、四葉に至ってはエンドロールで「え、いたの?」というレベル・・・。

 

瀧くんと三葉のその後も、

「三葉がジュエリーショップで働いている」ことは確定。

ただ、それ以外は不確定で何ともモヤモヤする感じでしたねぇ。

(本編には関係ないので全然良いのですが)

 

ただ、各人が出てきたときにはニヤニヤしてしまいました。

特に三葉が組紐で髪を結んでいて「あっ」となりましたね。

 

 

2.主人公:森嶋帆高の"銃使用"

主人公の森嶋帆高(もりしまほだか)くんは、『ドラえもん』ののび太に代表されるような、いわゆる「巻き込まれる系」の主人公です。

 

そんな彼がひょんなことから、拳銃を所有することになるのですが・・・。

これ、色んな意見があると思うのですが、私は好きじゃなかったです。

 

何でしょう。

完全なエゴなのですがこの手の主人公に「(物理的な)武器」

持たせてしまうことに非常に違和感がありました。

 

警察に追われることになる一因として重要なファクターであることは認めるのですが、

それ使ったら切り抜けられてしまうこととかたくさんあると思うんです。

 

百歩譲って、撃たないならまだいいんです。

ただ、2度も発砲してしまっているんですね。

(風俗の黒服?に向けて&ラストの廃ビル内)

 

私がそういう主人公をあまり知らないだけかもしれないのですが、

この子には使ってほしくなかった、というのが本音です。

(帆高くん自身は、弱くてウジウジして明るくて調子良くて非常に好きです

 

 

3.ネギをきざむヒロイン:天野陽菜

ヒロイン(もう一人の主人公)の天野陽菜(あまのひな)ちゃんは、年齢詐称ガールです。最初は18歳、として年齢が提示されます。帆高くんは16歳なので2歳年上。

「あーこの辺りも『君の名は。』っぽいな」と思いましたが、これが大嘘。

本当は15歳です。

 

天真爛漫な彼女に帆高くんは惹かれていきますが、

「天気の子=晴れ女=人柱」としての業を背負わされた、薄幸のヒロイン

 

私が印象に残ったのは、彼女がネギをきざむシーンです。

 

「は?」

と思うかもしれませんが、実は新海監督の『言の葉の庭』で酷似したシーンがあるのです。

それは主人公、秋月孝雄(あきづきたかお)くんが料理をするシーン。

このアングルと非常に似ていて、セルフオマージュかな?と絶対違うのに思ってしまいました。

 

ちなみに、雨の細かな描写も『言の葉の庭』を見ていると、そのときから続く映像のこだわりを感じることができると思います。

 

 

4.RADWIMPSの音楽との親和性

『君の名は。』同様、RADWIMPの音楽が全編通して心地よく胸に響きます。

 特に歌詞入りの曲が入るところ。

ここも賛否両論だと思いますが、

あまりに歌詞とシーンがリンクしすぎていると子供っぽい印象になります。

 

これは私がおっさんであることも多分に影響しているのですが、

戦隊ヒーローとか昔のアニメとかの印象ですね。

(アニメだと『ドラえもん』『サザエさん』あたりがもろですね)

 

今回も「ちょっとリンクしすぎかな?」と思うシーンはありましたが、

マッチ(≠リンク)していることが多かったです。

 

ラスト、水没した東京で陽菜が祈るシーンでかかる『大丈夫』はトリハダものでした。

世界が君の小さな肩に 乗っているのが僕にだけは見えて

                       (RADWIMPS 「大丈夫 (Movie edit)」)

歌詞もそうですが、曲の入り方がカンペキでしたね。

 

5.エピローグ~地上に戻ってきてから

帆高くんの高校卒業後までが描かれたエピローグ。

面白かったのは、拾い猫「アメ」が須賀さんそっくりの顔になっていたことですかね。

 

「世界なんてさ、どうせもともと狂ってんだから」

 

おそらく、多くの方はラストシーンで帆高くんが

「僕たちは大丈夫だ」と言い放つシーンが印象的だと思うのですが、私的にはこちらですね。

 

須賀さんの諦観したセリフ。

世界のカタチを物理的に決定的に変えてしまった、その原因も理由も知っている2人。

それは未来ある少年少女には、あまりにも大きな宿命でしょう。

 

須賀さんにはそのつもりはもったくないと思いますが、

このセリフで帆高くんが、そして観客が救われたと思います。

(もちろん、「元に戻っただけ」という瀧くんのおばあちゃんのセリフもしかりです)

 

 まとめ

さて、ツラツラと述べてきましたが総括を。

ゼロマル的には『君の名は。』を10点とした場合、『天気の子』は7点です。

ただここは正直、好みの差だと思います。

ミステリーな展開が好きな私は『君の名は。』のネタバラシにハッとさせられましたし、それが気持ちよかったです。

 

『君の名は。』で社会現象を巻き起こした新海監督。

ぶっちゃけ言い方は悪いですが「勝ち逃げ」のようなこともできたと思います。

 

しかし、3年の時を経て、このクオリティの作品を再び世に出されたことに

ただただ驚嘆しますし、再び新海ワールドに浸かれたことに感謝しています。

 

RADWIMPSの音楽・少年少女もの・クライシスファンタジー・神話など

『君の名は。』との共通点も多かった今回の作品。

 

次回はどんな新海ワールドを見せてくれるのか、非常に楽しみです。