ゼロマルの徒然blog

ノーマル会社員が日々のことや好きなことを徒然なるままにつづる雑記ブログ。

【警察小説をもっと楽しむ!】警察の階級や組織についてまとめてみた!

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みなさん、警察小説・ドラマはお好きでしょうか?
私はドラマはあまり見ないのですが、小説は好きでよく読んでいます。ただ警察小説って、知識がないと「え、どういうこと?」となる場面がしばしば出てきます。

今回は、警察小説がもっと楽しめるように警察内部について確認していきたいと思います! 

警察の階級制度

 警察官の階級は一番下の「巡査」から最高位の「警視総監」まで9種類に分類されます。

まとめると以下のような図になります。

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・・・ん?10種類あるじゃないか。と思われた方もいらっしゃいますよね。

実は下から2番目の「巡査長」は階級ではありません。巡査経験の長い者のうち、勤務成績が優秀な巡査に与えられる職名です。

 

ちなみにドラマ・アニメでいうと。

『相棒』シリーズでおなじみの杉下さんは「警部」

『名探偵コナン』の目暮警部ももちろん「警部」、西の高校生探偵こと服部平次の親父さん、服部平蔵は大阪府警の本部長(一番偉い人)なので「警視監」ですね。
「事件は会議室で起きてるんじゃない!」のセリフで有名な『踊る大捜査線』の青島さんは「警部補」です。 

キャリアVSノンキャリア

図に少し書いてありますが、警察には「キャリア」と「ノンキャリア」が存在します。ドラマなんかではこの二者による対立なんかが描かれたりしますね。
ただ、キャリアとノンキャリアでは待遇が圧倒的に違います。
以下をご覧ください。
 

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このような差があるので、実際は対立なんかは全くないようです。そもそも、キャリアの方も現場の経験値が圧倒的に足りていないことを自覚しているそうです。 

警察庁と警視庁

組織としてややこしいのが「警察庁」と「警視庁」ですね。
 
  警察庁 警視庁
役割 「国家警察」として警察行政や各道府県警察本部間の連絡調整を行う全国の警察の総まとめ役。 「地方警察」として東京都内で起きた事件を捜査する。
トップ 警視総監 警察庁長官
     
 
上記の通り、警視庁は一都市(東京都)の警察本部に過ぎません。つまり「大阪府警」や「鹿児島県警」と同じ、ということですね。 ならば「東京都警」とするのが普通なのですが「警視庁」という特別の名称が付けられています。これにはもちろん理由がありますが、様々な歴史的背景が絡むので割愛させていただきます・・・。そして警察庁は全国の警察を統括する立場にある、ということですね。 
また、「警察庁長官」には階級制度が適用されません。階級の外にいる唯一の警察官、それが警察庁長官です。総理大臣や内閣にも直接、意見を伝えることのできるただ1人の人物。早い話が別格の存在です。出身はほぼ東大法学部で占められます。ただ、警視総監⇒警察庁長官になるわけではありません。警視監の階級にある人が就きます。

知っておくと便利な知識

今回のテーマは「警察小説をもっと楽しむ!」なので、他にも知っておくと理解が深まる用語や役職について確認したいと思います。 
 

刑事部

「捜査一課」などの名称でおなじみ、警察の花形ですね。各県警本部による違いはあるのですが、おおむね以下のように役割が分担されています。
 
刑事部 役割・担当
捜査第一課 強盗・放火など
捜査第二課 振り込め詐欺・横領など
捜査第三課 空き巣・ひったくり・スリなど
捜査第四課 暴力団など
鑑識課 指紋や足跡の採取など
機動捜査隊 重要事件の初動捜査にあたるなど
   
 

参事官・理事官・管理官

これは階級とは別の「役職」になります。
警視庁を例に見てみると・・・
 
参事官
刑事部長(刑事部の一番偉い人)の次、No.2のポストです。
警視正の階級の者が就きます。    
 
課長
課のトップです。
例)捜査一課長は捜査一課のトップ
警視正か警視の階級の者が就きます。
ちなみに、捜査一課長はノンキャリアの者から選ばれます。
 
理事官
「課」の中のNo.2です。
警視の階級の者が就きます。
 
管理官
「課」の中のNo.3です。
警視の階級の者が就きます。
 

警務部・監察官

警務部は総務や人事、会計といった警察組織のバックアップ部門で、内勤勤務が基本となります。さらに警務部には「監察官室」が設けられています。
監察官は警察官の不祥事の取り締まりなどを行う、いわば「警察の警察」としての活動をします。2018年には19歳の巡査が上司の巡査部長を撃ち逃走する、といった事件も発生しています。
 

方面本部

都道府県内をいくつかのエリアで区切り、各警察署を管轄しています。その組織が方面本部です。ちなみに、東京は第一~第十までの10エリア、大阪は第一~第五までの5エリアに区切られています。
警察署は方面本部の指揮下で仕事をすることになります。
 

終わりに

ザっと書いていきましたが、まだまだ一部です。
この記事作成にあたり書籍に目を通しましたが、警察組織は非常に巨大かつ複雑な組織であることをヒシヒシと感じました・・・。
各都道府県によって違うことも多々あり、一概に「こう!」と決められてないことも多いようです。
ただそれは実情に即した運営を行うために必要なことなのかもしれない、と感じました。
 
またニーズがあれば追記していきたいと思っています。
何か不明点等あればご指摘いただけると幸いです。
 
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
 

なお、この記事を作成するにあたり以下書籍を参考にさせていただきました。

「警察組織パーフェクトブック」別冊宝島編集部[編]・宝島社